家庭の埋蔵金を掘り起こす

家庭に眠る埋蔵金とは?

貴金属を取り扱う老舗企業である田中貴金属工業が行った調査で、日本の家庭には推定2兆9000億円にも上る、使われていない貴金属ジュエリーが眠っているそうです。
そのうち1兆8000億円が金の貴金属ジュエリーなのだそうです。

【参考】
RE:TANAKA 日本に眠る貴金属に関する意識調査
田中貴金属のホームページ

まさに家庭に眠る埋蔵金です。
あなたのご家庭にも使用していない貴金属ジュエリーが眠っていませんか?
金、銀、プラチナなどの貴金属が使用された指輪、ネックレスがある、それも長年使用していない、ということであれば、売却を検討してみてはいかがでしょうか?
そのような形でお金を寝かしておくのはもったいないです。
売却して運用するなど、お金を活用しましょう。

貴金属での運用

金などの貴金属は代表的なコモディティであり、オルタナティブ投資の投資対象です。コモティティの現物を貴金属ジュエリーとして保有していることになります。
金投資ではあえてジュエリーにすることをおすすめしている会社もあります。
しかし、貴金属は利息を生みません。
長期間保有していても、売却時の相場しだいでは、大きく値が下がることもあります。
値段が上がったときに利益を確定させるなど、資産の見直しをしなければ投資とは言えません。
おまけに使わないのであれば、単なる無駄でしかありません。
無駄は見直さなければなりません。

時価を常に確認できることが重要

私は、ファイナンシャルプランナーとして個人家庭の貸借対照表(バランスシート)を作成していますが、貴金属宝石類についての確認をしたことがありませんでした。
人によっては貴金属宝石類を多く保有されています。貴金属宝石類の価値が大きいのであれば、貸借対照表(バランスシート)に記載すべきです。
申告していただければの話ですが。
実際には、貴金属宝石類について資産として申告されるお客様はほとんどいません。
貴金属宝石類を単にモノ、消費と考えておられる方が多いのです。
また、資産として考えていたとしても、貴金属宝石類は時価がいくらなのかを知るのが難しく、資産額を言えない、ということもあります。
時価がいくらなのか、購入した時よりも上がっているのか、下がっているのか、素人ではまったくわからないのです。
せいぜい購入時の価格がいくらだった、という程度でしか価値を理解できていません。
これでは正しく資産を把握できません。
資産運用において、資産の価値を正確に知り、資産総額を把握することはとても重要です。
資産総額を正しく把握できなければ、資産をどう運用するのか具体的に検討することができません。運用がうまくいっているのかだめなのか、以前より増えたのか減ったのか、わからないということになります。
資産運用を見直すことができず、非効率な運用を放置するなどの問題が発生します。
時価を知ることが困難なものには投資してはいけません。

貴金属ジュエリーの売却時に気をつけること

利用していない貴金属ジュエリーは、売却し、お金にして時価を把握しやすい方法で運用するべきです。
では、どのように売却すべきなのか?
高額な貴金属ジュエリーを除けば、貴金属類の買取を行っている古物商に売却するのが一般的です。
しかし、現在、これらの貴金属ジュエリー買取業者に関するトラブルが続出していますので注意が必要です。
買取を依頼する業者は選ばなければなりません。
以下に注意点をまとめておきます。

買取業者に古物商免許があるのかを確認する

査定を依頼する際には、古物商免許の確認をしましょう。
貴金属ジュエリーの買取には古物商免許が必要です。
店舗であれば見える場所に古物商許可標識が飾ってあるはずですし、個人営業のお店であれば古物商許可証の提示をしてもらえばよいです。標識や許可証には「●●県公安委員会許可 第●●●号」という許可番号も記載されています。
もし、ご自宅に買取担当者が来る場合には、担当者に行商従業者証を見せてもらってください。行商従業者証の裏面には許可番号が記載されています。(相手先に出向いて買取を行うことを古物営業法では行商と言います)
古物営業法第11条において、許可証もしくは行商従業者証の携帯が義務付けられており、相手方から提示を求められたら提示することになっています。
提示を拒む場合には、無免許業者であり、適正な価格で買い取ってもらえないと考えてまちがいありません。

(許可証等の携帯等)
第十一条  古物商は、行商をし、又は競り売りをするときは、許可証を携帯していなければならない。
2  古物商は、その代理人、使用人その他の従業者(以下「代理人等」という。)に行商をさせるときは、当該代理人等に、国家公安委員会規則で定める様式の行商従業者証を携帯させなければならない。
3  古物商又はその代理人等は、行商をする場合において、取引の相手方から許可証又は前項の行商従業者証の提示を求められたときは、これを提示しなければならない。

営業電話や飛込訪問を行う買取業者は避ける

買取業者とのトラブルで多いのが、押し買いです。
自宅にいきなりやってきて、貴金属ジュエリーを強引に買い取る業者が全国で多発し、トラブルになっています。
特に高齢者や女性が狙われやすく、平日の昼間、一人で家にいるときにやってきます。
買い取れる物を出してもらうまではなかなか帰りません。買い取れるものを物色するため、とにかく家に上がり込もうとするのが常套手段です。
最近では、女性担当者が事前にアポイントを取ってから訪問するケースが多くなっています。
実際に買取にやってくるのは別の男性担当者です。
我が家にも度々電話が架かってきており、「靴の片方だけでも買い取ります、とにかく訪問させてください」というトークでアポイントを取ろうとしてきます。
うちの嫁は、一度、家に呼んだことがあります。本当に靴の片方だけを出して買い取ってくれと言ったのですが、買い取るどころか、ゴミは買い取らないと断られたそうです。
「来たからには何かを買い取らないと帰れない」、「私が見ればお宝を発見できる」などと言い、やたらと上がり込もうとするので阻止するのが大変だったそうです。
とにかく玄関の中に入れてはいけません。ドアの外で対応しないと大変なことになりそうです。
対処に困るので、最初から自宅に買取業者を呼ばないことです。
こちらから買取業者に訪問しましょう。

複数の業者に査定してもらう

駅前、商店街、ショッピングモールなど、いろいろな所に買取業者の店舗があります。
全国にフランチャイズで展開している業者も多く、店舗が増え、買取業者は身近な存在になりつつあります。
どこか1店舗で買取を決めてしまうのではなく、査定だけに留めておいて、複数の店舗をまわって条件の良い買取業者に売りましょう。
自分で正しい評価額を知ることができず、査定額が正しいのかわかりませんので、複数の買取業者で査定してもらうしかありません。
もし、他業者に行くのを妨害しようとする買取業者がいるとしたら、その業者とは取引しないようにすればよいでしょう。信用できません。

最後に

誤解の無いように申し上げておきますが、貴金属類への投資が悪いわけではありません。
オーソドックスな資産運用の方法であり、投資対象の一つです。
今、世界中で金融緩和が行われ、通貨が大量に供給されています。
先進国をはじめ、世界各国において、政府の財政は悪化し、通貨の供給元である政府の信用力は低下しています。
今後、貨幣の価値が下がることが考えられます。
こういう状況下では、金やダイヤモンドなどの貴金属類、実物資産で保有することも必要です。
問題なのは、資産状況を正確に把握できないということです。
証券会社や貴金属を取り扱う企業で実物資産として運用する場合、現在の保有量とその時価を常に確認できます。
これらの会社の口座で運用するのであれば、時価を把握できますし、売り買いがしやすいというメリットがあります。
使わない貴金属ジュエリーとして持つよりも、こららの会社の口座を利用し運用することをおすすめします。
ただし、貴金属などのコモディティでの運用はポートフォリオをよく考えて、資産の一部に留めておくべきです。
投資で失敗する方の多くは、特定の資産、特定の時期に偏った運用をする方が多いのです。
一時の情報で、ポートフォリオも考えず、多額の資金をつぎ込むような運用は絶対にしてはいけません。